"KSB"(Kochi Startup BASE)のレポート

こうち女性起業家応援プロジェクト 連続セミナー#1
~地域と伝統、人を繋ぐ、老舗醤油屋の女将の挑戦~

初開催となる、こうち女性起業家塾応援プロジェクト 連続セミナー#1

『地域と伝統、人を繋ぐ、老舗醤油屋の女将の挑戦』をテーマに、竹中さんにお話ししていただきました。

 

2019年8月28日、「高知女性起業家プロジェクト#1」がKochi Startup  BASE®︎(以下KSB)にて開催されました。「こうち女性起業家応援プロジェクト」は、講師からの一方的な話題提供というスタイルではなく、参加者も自分の想いや考え、気づきを、対話を通じて共有していく参加型スタイルで進められました。

 

<ゲスト講師>

竹中佳生子さん(有限会社 丸共味噌醤油醸造場・四代目女将)

 

1978年生まれ、午年。
前職は地ビール職人。須崎にUターンして、親戚家業の味噌・醬油屋を継ぐ。ビール会社で出会った主人と結婚し、二人娘の母親としても日々奮闘中。「丸共」という屋号に運命を感じ、「須崎と共に」「食材と共に」の生き方や在り方を考えながら走り回る日々です。

 

 

 

チェックイン

まずは参加者の方々の自己紹介からスタート。今回は男性1名を含む、9名の参加者にお越しいただき、お名前とセミナーに参加した理由などを順番に発表してもらいました。

 

参加者は、事業継承をされる予定の方や、親が行っている事業をどのようにしていくか迷っている方、新しい一歩を踏み出したいと考えている方など、立場は様々。こうしたセミナーに参加するのが初めての方もいましたが、自己紹介から対話形式の場の雰囲気に少しずつ慣れて緊張が和らいだようでした。

 

 

竹中さんの講演『地域と伝統、人を繋ぐ、老舗醤油屋の女将の挑戦

その後、竹中さんのお話がスタート。

プレゼンではなく、参加者の方に語りかけるスタイルで、ご自身のこれまでのことを語ってくれました。

 

竹中さんの人生で最初の転機となったのは、短大時代。

当時、アルバイトをしていた飲食店で食べ残しの多さが気になり、何とかできないか、と関係する本を読んだところ、南北問題にたどり着きました。

 

搾取によって成り立っている歴史があったことにショックを受け、「目の前の楽しさだけに囚われていた」自分自身を振り返り、広い視野で世の中のことを取り入れたい、と心が動いたと話します。

 

短大から、南北問題を取り扱っている大学へ編入。本を読んで感銘を受けた先生のゼミに入り、実際に海外へ足を運び、目の前に広がる光景に衝撃を受けたと話します。編入した大学での経験は、竹中さんの人生に大きな影響を及ぼしました。

 

 

大学卒業後、もともとアルバイトをしていた地ビール会社でそのまま就職。数年経った頃、実家の父親から家業を継ぐことを提案されました。

実は、竹中さん自身も地ビールに行き詰まりを感じていた時期。

 

これまでの自身のルーツであり、原点回帰だ、と須崎市へ戻ることを決意し、丸共の女将として新たな道を歩み始めます。

 

家業を継いで、色んなことがあったと話してくれましたが、竹中さんには大切にしている言葉があります。それは「人は人に磨かれる」という言葉。

 

「人と関わることは、傷つけたり、傷つけられたりする側面もあるけど、何かをするときに、成長させてもらうことができる」と考えています。

「人がいる場所が大好き」と笑う、竹中さんのお話しに共感している様子の参加者が沢山いました。

対話の時間

竹中さんのお話が終わったあとは、参加者で3~4人のグループになり、感想のシェア。後半は、竹中さんを囲んで、感想や聞きたいことを話しました。

 

子育てとの両立や、自分の好きなことをしていくことについて、体験談を交えながら交流を深めました。笑い声が聞こえ、参加者同士の会話も弾み、アットホームな空気感が漂っていました。

 

チェックアウト

チェックアウト時には参加者から嬉しい感想が沢山聞かれました。

「行動することに迷いがあったけど、お話を聞くことで、自分の感覚を信じてやってみる覚悟ができました」という声も。

 

竹中さんの高知の女性らしい元気で行動力のある姿に対してパワーをもらったようで、最後には参加者の皆さんが「来て良かったです」と笑顔で言われた姿が印象的でした。

※総括

時代とともに変化する自分の「好き」を信じて生きてきた中で、迷いながらもいろいろな人の応援やつながりで支えられてきたとお話をする竹中さん。

参加者の皆さんの顔つきが、竹中さんの話を聞く前と聞いた後で大きく変わっていたことにも驚きました。

「好き」は一番の原動力になること、そして、人に興味を持つことの大切さを伝えてくれた、素敵な時間になりました。

 

(レポート:上野伊代)

 

問い合わせ

Kochi Startup BASE®️

住所:〒780-0084 高知県高知市南御座90-1 高知蔦屋書店3F

運営:エイチタス株式会社 高知支社

Mail: ksb@htus.jp

Webサイト:http://startup-base.jp/

イベント詳細

こうち女性起業家応援プロジェクトとは?
「こうち女性起業家応援プロジェクト」は、起業や育児休業後の職場復帰や再就職、移住後のキャリアチェンジ、そして、キャリアアップを目指す女性を幅広く支援するという想いから、各分野で活躍する起業家をゲストに迎えたセミナーや、生活目線から考える事業アイデアの創造に向けた学びの機会を提供し、高知の女性が自分事として取り組むことのできる新たなチャレンジを後押しすることを目指しています。

「何かチャレンジをしたい」、「新しいことに取り組んでみたい」、「まだ誰にも言ってないけどこんなアイデアがある」、「もっと自由に生きてみたい」皆さん、仲間と一緒に、ワクワク感溢れる自分らしい生き方を見つける一歩を踏み出すきっかけづくりをしていきたいと思っています。

#1『地域と伝統、人を繋ぐ、老舗醤油屋の女将の挑戦』
こうち女性起業家応援プロジェクト、第1回目となるセミナーでは、須崎市の老舗醤油屋の女将としてだけでなく地域活動も行う、竹中佳生子さんをゲスト講師にお迎えします。

古い商店街の一角にある醸造場で、商品を販売するだけでなく、人と人を繋ぎ、地域の伝統文化を継承する活動に精力的に取り組む、竹中さん。

今回のセミナーでは、竹中さんの地域に対する想いやご自身のこれまでの生き方を参加者とともに共有していきます。

セミナーのタイムラインイメージ
本セミナーでは、講師からの一方的な話題提供というスタイルではなく、参加者も自分の想いや考え、気づきを対話を通じて共有していく参加型スタイルで進められます。

セミナーは大きく3部構成となっています。
第1部では、ゲストからのキーノートスピーチを聴講します。
第2部では、参加者同士がキーノートスピーチを聞いての気づきをそれぞれのライフストーリーを紐づけながら共有していきます。
そして、第3部では、ゲストと参加者が一緒に対話を通じてそれぞれの学びを深めていきます。

※本講座は、2019年度「創業支援事業者補助金」を活用して開催されます。

レポート
2019.08.28(水)
19:00-21:00
こうち女性起業家 応援プロジェクト #1
~地域と伝統、人を繋ぐ、老舗醤油屋の女将の挑戦

[add-toany]