"KSB"(Kochi Startup BASE)のレポート

こうち観光実践しゃべりば#3
~インバウンドについて語ろう~

「こうち観光実践しゃべりば」は、「高知県が好きだ」「高知の観光を盛り上げたい」「観光業にかかわってないけど、観光について語りたい」といった人々が集い、観光に対する自身の活動や想いを語り合う場です。意見交換を通して新たな着想を得て、互いを認め合い、応援することで、高知の観光に緩やかなつながりを生み出すことをねらいとしています。講師の話を聞くのとは異なり、参加者同士で話し、自分の想いを見つめなおすことで、明日から使える、より実践的な学びを提供しています。

 

 

第3回目となる今回は、『インバウンドについて語ろう』と題して、高知県を訪れる外国人旅行者をどのようにもてなし、観光振興につなげるかといった内容を、「自分事」として語り合いました。

 

高知県におけるインバウンド(訪日外国人旅行)の現状

まずは、インバウンドについての概要説明と、高知県の現状について確認しました。日本を訪れる外国人旅行者の数は2013年ごろから急増しており、高知県にもその波は徐々に押し寄せています。全国的に見ればまだ来訪者数は少ないものの、滞在日数は約1週間と長く、それに伴って消費金額も全国3位というデータが出ています。どうしてこのような現象が起きるのだろう、というコーディネーターの問いかけに対し、参加者は様々な意見を出し合って考えていました。

また、どの国の人が多く訪れているのか、旅行者は何にお金を遣っているのか、などについても、データを参考にしながら参加者同士で考察を進めていきました。

 

 

自分の体験から考える ‐高知で旅行者に接した時-

 インバウンドについての基礎知識を得たところで、次は実際に自分事として捉えるためのワークを行いました。

1つ目のワークでは、県内で外国人旅行者と接した時に、どのようなことが喜ばれたか、またどのようなことに困ったかについて思い起こしました。

喜ばれたことに関しては、道案内をしてあげたり、スリッパを揃えたりといった“ささいなホスピタリティ”や、高知でしかできない体験、美味しい高知の食、さらには地形(風水の観点から、高知の地形は縁起がいいとされるそう)などがあがります。

一方、困ったことに関しては、高知においては、訪問しても店が閉まっていることが多いといった課題もあがりましたが、共通の課題として、言葉の壁や日本文化に関する各自の知識不足を始め、ビーガン、ハラールなど異文化への対応や、キャッシュレス決済、ネットでの申し込みなどのスマートシステムへの対応の遅れといったことも、参加者は感じているようでした。そして、インバウンドと地域住民の対立が問題だと感じている方も多く、その理由として地域住民にとっては、受け入れても負担が増えるばかりでメリットがないため、旅行者に冷たい対応を取ってしまうことがあると話します。これに対して地域を優遇するための仕組みを考える必要があるといった意見にもつながりました。

 

 

自分の体験から考える ‐自分が旅行者になった時-

2つ目のワークでは,反対に自分が県外・国外を旅行した際に感動したこと、あるいは困ったことについて掘り下げていきました。

風景や建築物はもちろんですが、それ以上に“人とのふれあい”が、良い意味でも悪い意味でも強い記憶となって焼き付いているということが、多くの方に共通していた体験のようです。例えば、拙くても一生懸命接客してくれたり、見ず知らずの自分に対しフレンドリーに接してくれたりといった体験は、その地域を過ごしやすく思う気持ちに繋がるということ、反対にぼったくりや差別的扱いなどは、地域への印象を一気に悪くしてしまうということを改めて思い起こしていました。それを踏まえ、高知に置き換えて考えることで、長い歴史を誇る高知の「お接待」文化を生かす、というヒントが得られたようでした。

 

 

 

自分にできる関わり方を考える

最後に、参加者一人一人が、「高知に呼び込む」「消費を増やす」「満足度を高める」といった観点から、今後の仕事や生活の中でどう関わっていくかを考えました。

授業の中に“観光”を盛り込みたいと語ってくださった学校の先生や、お客さんをよさこい節で迎えたいと楽しそうにおっしゃった観光施設の職員さんなど、皆さんがそれぞれの専門分野を生かした具体的な行動ビジョンを掲げるだけでなく、外国人旅行者への声かけなど、誰にでもできる心配りを大切にしたいという意見や、旅行者と地域住民をつなぐ存在でありたいという意見も聞くことができ、一人一人が今回の内容をしっかりと「自分事」として捉えられていることが感じられる、とても良いまとめとなりました。

 

 

総括

“インバウンド”という一見難しそうなテーマの回でしたが、参加者の方々の意欲的な意見交換により、盛況のうちに終えることができました。「しゃべりば」は、毎回参加者の熱意が強く感じられるイベントで、今回も終了後に活発な議論が続いていたことが印象的でした。

「普段観光について前向きに語れる場がなかなか無いから、ここはとても貴重な場」「自分では思い付きもしないような多様な意見が聞けて楽しい」といった参加者の声をいただいており、この場の重要性を感じます。普段は一人、あるいは少人数で高知県観光のために頑張っている人たちのために、情報とアイデア、そしてつながりから生まれる活力を与える場として、今後とも改良を重ねながら継続していきたいと思います。

 

(レポート:陶山智美)

 

 

問い合わせ

Kochi Startup BASE

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Webサイト:http://startup-base.jp/

こうち観光実践しゃべりばFacebookグループ:https://www.facebook.com/groups/593045111104672/

 

 

イベント詳細

観光に関わるのは旅館の女将や旅行会社だけ?
いえいえ、学生さん、高知で子育て中のお父さん、おいしい魚を知っているシニアの方も!高知に住む全員が高知の観光を盛り上げる立役者です。

これまで語られることはあっても語り合うことはなかった観光。しゃべりばで思う存分語り合いましょう!

こうち観光実践しゃべりばは、観光に対する自身の活動や想いを語り合い、自分たちで気づき、認め合い、応援することで、高知の観光に緩やかなつながりを生み出す場です。講師の話を聞くのとは異なり、参加者同士で話し、見つめなおすことで、明日から使える、より実践的な学びを提供します。

 

第3回は「インバウンドについて語ろう」というテーマをもとに、高知県に訪れているインバウンド(訪日外国人観光客)の現状について確認したのち、参加者一人一人の立場で、どう関わっていくのか「自分事」として語り合います。
<タイムテーブル>
19:00~19:15 チェックイン・趣旨説明
19:15~20:00 ワーク1(高知県を訪れる外国人観光客の現状についてシェア)
20:00~20:45 ワーク2(私にできることを考える)
20:45~21:00 チェックアウト